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2012/06/17

映画「11.25 自決の日-三島由紀夫と若者たち」

1125jiketunohi

若松孝二監督の映画「11・25自決の日 三島由紀夫と若者たち」。
広島上映は7月7日からなので、出張先で見てきた。

この映画には、「書く人」としての三島由紀夫は登場しない。
三島由紀夫といえば、小説家、劇作家にして、演出家。写真集の被写体になり、映画や演劇に出演し、主題歌まで歌った。社交的で座談の名手で、英語でスピーチ。歌舞伎や能を愛好し、一方で流行を知悉し、アングラな芸術家とも交流が深く、独自の美学やエロスも追求した。
三島由紀夫の魅力は、ニヒリストであり、かつ真摯な行動者であり、突き動かされるようなパッションと天才的なストーリーテラーと、人生を舞台だと見なして己を操るなど、豊かな多面性にあり、その三島があのような最期を迎えたからこそ、人々はたいへんな衝撃を受けたのだ。

ところが、この映画の三島由紀夫には多面的世界は全くない。
1966年から1970年の最後の蹶起に向かって、ただひたすら突き進む三島と、彼をとりまく若者たちが描かれるのみ。
実際には、三島は死の直前まで『豊饒の海』の原稿に取り組み、演劇とも深く関わり、人々と会って盛んに活動していたが、そうした三島の姿はほとんど描かれることはない。もちろん、三島の有名な哄笑も、ユーモラスで洒脱な会話もない。

象徴的なのが、三島の書斎のセット。大机が置かれ、その上に三島愛用のピース丸缶はあれども、あれは仕事をする人の机ではない。背面に作り付けの書棚もない。本棚は横の壁に申しわけ程度に1棚置かれているだけ。篠山紀信の『三島由紀夫の家』ぐらい参照してほしかった・・。
東大全共闘との討論についても同様。映画からは三島の誠実さは伝わるが、三島のケタ違いのクレバーさや学生たち相手に見せる余裕は全く感じられない。
(パンフレットによれば、三島役の井浦新は、あえて他の資料に当たることなく、台本だけを読み込んだとのこと。それでは、作家としての三島由紀夫が役者の身体からにじみ出るはずがないだろう)。
11月25日の朝、書斎の机に『豊饒の海』最終回の原稿用紙が残されているが、置かれているのは、「『豊饒の海』完」という最後の1枚。実際には『豊饒の海』原稿は厳重に二重封筒に入れられて厳封されていたのだが、それでは絵にならないにせよ、いくらなんでも最後の1枚が一番上に置かれているわけはないだろう。
エンド・ロールで、三島が生涯をかけて書いた作品群のタイトルが流れたが、本編で「憂国」や「英霊の声」以外の作品が出てこないのだから、とってつけたよう。『豊饒の海』4巻も、各作品名ではなく、「豊饒の海」として一括して出されるだけだし。

三島が文学者として相応の仕事をしていることは当然の常識であり、その前提の上に映画が作られているというつもりかもしれないが、そうであっても、豊かな芸術的世界を持っていた三島がそれを切り捨てて最期の行動に走ったことを、映画としては当然映し出すべきであろう。
要するに、これは、多面的な三島由紀夫のなかの一面だけを切り取ったものであり、つまりは森田必勝ら楯の会の学生たちが見た三島由紀夫像なのだ。
映画のなかで、森田は三島の小説を読んでもわからない、と述べていた。三島の芸術作品や美的生活を理解できない人間にはこのように見えたのであろう、行動の人・憂国の士としての三島の一面を拡大して作った映画なのだ。

エロスについても同様。
サウナのなかで腰にタオルを巻いただけの裸で蹶起の計画を話し合う三島や若者たち。
ここにホモエロティックな要素を見て取れと暗示しているのか、まったくそのような要素は含んでないのか、なんとも判断のしようのない映画であった。

若松孝二の「実録・連合赤軍-あさま山荘への道程」については相当に評価し、「11.25 自決の日」はこれと対になる映画だとのことで期待していたのだが、まことに残念。

同じく作家・三島由紀夫を素材とした映画に、ポール・シュレイダーの「MISHIMA」があり、三島の生涯と、蹶起の1日の行動と、三島が残した作品と、三つの世界がコラージュして作られていた。
二つの映画ともに出てくる挿話のうち、たとえば三島と楯の会会員の若者たちが血書の署名をする場面。
「11.25自決の日」では、ひたすら生真面目。
「MISHIMA」では、互いの血を混ぜるだけに、「誰かこのなかに変な病気をもってる奴はいないだろうな」といった冗談を三島(緒方拳)が言って、若者たちを笑わせる。
どちらが実際の三島に近かったのか、明らかだろう。
私には、三島の多面的な豊饒さ、驚くべき才能、感受性、ひ弱さやコンプレックス、エロスをも含めて表出されていた「MISHIMA」の方が断然好みである。

・・というわけで、全体的な評価は上記のとおりだが、もう少し「11.25 自決の日」について。
俳優は熱演していた。井浦新は、最初、三島には見えないと思っていたが、楯の会結成のあたりから、行動の人・憂国の人としての三島になったように思う。
満島真之介も、「三島先生のために自分はいつでも命を捨てます」とてらいなく言い、三島を死においやる「純真」な森田必勝になっていた。

国際反戦デーなどの資料映像を効果的に挿入しており、蹶起に至る過程がわかりやすかったし、金嬉老事件やよど号ハイジャックについての三島の認識の判断も面白かった。また、三島邸を訪ねた少年が「先生はいつ死ぬんですか」と尋ねたという、三島の最晩年のエッセイ「独楽」の挿話を使い、その少年を映画冒頭の浅沼暗殺事件の山口二矢と同じ役者を使ったのも巧みだった。

寺島しのぶが三島夫人・瑤子を演じるが、自衛隊体験入隊以降ふっつりと出なくなり、三島自決後の最終場面で再登場するあたりも、楯の会が男同士の絆の集団であることを如実に示し、それを相対化する役目を果していた。

評価すべき点もあるものの、あまりに一面的な三島像にへきえき、というのが正直な感想。
もっとも、行動者としての三島を崇拝している人たちには、文学研究者の描く三島像もまた同様に一面的で違和感を感じさせるものなのかもしれないなあ。

2010/06/24

映画「祝の島」(ほうりのしま)

Hourinosima

昨夜(23日)、横川シネマ!にて、映画「祝の島」を見てきました。
纐纈(はなぶさ)あや監督のドキュメンタリー映画です。

山口県上関町の祝島(いわいしま)。瀬戸内海に浮かぶ祝島のすぐ近くに原発の計画が持ち上がり、島の人々は28年間、原発反対を叫んでいる。
・・・というと、固っ苦しい映画のように思われるかもしれないけど、見た印象は違う。笑えるところも多いし、海と山(棚田)といった瀬戸内の島の自然とともに暮す人たちに触れられて、とてもよい時間が過ごせました。

タイの一本釣りをしたり、棚田を耕したり、定期船で荷物を運んだり、、といった、地に足のついた地道な暮らしをしている普通のおじさん・おばさんたち。
それが、町議会で声をあげ、デモをし、中電に海上から地上から抗議する。
観念的ではない、自分たちの生活の場である、恵みの生れる場である海を汚したくないという思いがあっての行動。

祖先が肩のあたりにいて、のりうつっているような気がした、という言葉や、子どもたちのためにきれいな海を残したい、という言葉。
命の連鎖みたいなことを言われると、私はいつもならば警戒してしまうのだけど、島の自然や暮らしを見ていると、とても納得できる。
海上からピケを張って「命を懸けている」と抗議する島の人々に、中電の社員は「安全に作業をするために、進路をあけてください。妨害行為は違法な行為になります」といったマニュアルを繰り返すのみ。
彼ら一人一人にも生活があるのだろうけど、人間性(自分で判断し、人として生きる力)を欠いたデクノボーにしか見えない。

おじいさんが作った棚田を耕し、読み書きができなかったおじいさんの歌を岩に刻みつける平さん。
名人としか言いようのない一本釣りを見せてくれる英一さん。
生徒は3人だけ。蛭子3人兄弟の末っ子の小学校入学式。
「後家楽、後家楽」と言いながら、半日がかりで親族や友達のお墓参りをする富美子さん。
毎晩、独り者の老人たちが富美子さんの部屋の炬燵に集まってくる、まったたとした語らい。
Uターンして戻ってきた橋本夫婦に、人のよさそうな町議会議員の「としぼう」くん。
4年に一度の「神舞」のときに、人口500人の島が、戻ってきた家族や観光客で3000人にふくれあがるさま。
毎週のデモ行進。
・・・いくつも、印象的なところがあったけど、やはり、島でたった一人の「女漁師」の民子さんが、催しの場に振袖姿で闖入して踊る場面が圧巻。人を驚かせる精神が脈打っている。終わるやバイクで帰っていく姿もカッコいい。

富美子さんが、昔は島に芝居が来て、よく見ていたし、自分も歌い踊っていたと話していた。
平さんは、棚田の小屋でランプの光の下、字が読めないおじいさんに小説を読んであげた、それがなによりの楽しみだったと話していた。
演劇や小説の力は、やはり大きい。

ところで、上映前には、纐纈(はなぶさ)あや監督が舞台挨拶。まだ30代のキュートな女性監督だ。
「私はジャーナリストではないから、自分が好きなものだけを撮りました」と話していた。

原発によって島が二分してしまったということが、何度も繰り返される。
しかし、原発推進派の島民は映画には出てこない。反対派の島民を撮影している監督に、推進派が撮られることを嫌ったのか、それとも、監督自身の好きなものを撮った結果なのか。
高齢化・過疎化は確実に進行しているなか、島に病院はあるのだろうか・・・などということも気になりながら見ていたのだが、そういったものは映画には入ってこない。纐纈監督が撮りたいものは別にあったということ。

ドキュメンタリーは、映す者と映される者との関係が重要だ。
その点で、この映画の距離感は絶妙だった。
大晦日の夜、富美子さんの家の炬燵の老人たちの様子を見られたことは、奇跡だと思えた。

映画を見ていて、何度も三島由紀夫の「潮騒」を想起させられた。
「潮騒」の歌島のモデル となったのは、神島。神の島だ。
もう一つの「潮騒」の島、現代の姿が、祝島なのかもしれない。
現代の神の島・祝の島(ほうりのしま)の人々は、豊饒な自然に囲まれ、地道な生活でありなが ら、社会的な視野で行動する力を持っている。
原発によって村が二分されたことで、八幡神社は詣でる者がいなくなった。4年に一度の祭りも途絶えた時期もあり、その後再開された。
神や自然との関係をとらえなおし、社会に声をあげていく。
「潮騒」が外の世界の語り手によって島の姿が語られたように、「祝の島」の姿を東京から来た若い女性が映しとっていったのだ。

そして、上映後には、1週間日替わりのトークショー。
昨日は、ひろしま女性学研究所の高雄きくえさん。

高雄さんは、「祝の島」を「シスターフットの島」(女の友情の島)ととらえていた。
富美子さんが「後家楽」と語ったり、女同士が群れている場面が多いこと、富美子さんの家に集まってくるのも女性たちで、平さんは入れてもらっているのだということ。
さすがの見方ですね。
たしかに、結婚している女も、一人の女も、分断されることなく、女性同士の連帯がとても感じられた。
高雄さんは、それは原発で島が2分され、28年間の間に人間関係が再編された結果ではないかと話していた。

また、広島と祝島との地理的関係にも触れて、これまで広島・呉・岩国の軍事三角地帯に注目していたけど、原発は軍事にも関わる。
広島と岩国の延長線上に位置する祝島と、広島と連帯を説いていた。

奇しくも、昨日・6月23日は、沖縄慰霊の日。そして、60年安保条約の日。かつ男女共同参画基本法成立の日で、筑紫哲也さんの誕生日でもあるらしい。
暴力とジェンダーを考えるのにふさわしい日だったということか。

終了後、ロビーで、高雄さんたちとお話。2週間前に祝島に行かれたとのこと。
それから、女性学研究所の本を購入。(MCをされていた柿木さんの『共生を哲学する』と、『平和構築ってなんですか?』の2冊)。
また、物販で、祝島の生産物を買いました。びわと、びわ茶と、寒干し大根。
びわは甘くて、すごく美味しい。びわ茶もどんな味か楽しみ。

ともかく、ぜひ一人でも多くの方に見ていただきたい映画です。
広島では、横川シネマ!で、トークイベントは25日で終わりますが、その後も1日4回上映中(10:00/12:00/16:30/18:30)。
東京では、ポレポレ東中野で、7月までトークイベントもあるようです。

2010/05/15

上映会のお知らせ

ドキュメンタリー映画「ここにおるんじゃけえ」広島上映会

とき:2010年5月16日(日)13:00~16:00
場所:WEプラザ(広島市女性教育センター)大会議室       
資料代:500円
ゲストトーク:佐々木千鶴子 下之坊修子

----

残念ながら、私は明日は呉に行くので無理なのですが、明日の上映会のご案内をもらったので、貼っておきます。

2009/10/29

お知らせ:第3回東広島映画祭

Higashihiroshimaeigasai 11月28日(土)~29日(日)に、東広島映画祭が行われます。
あと1ヶ月になりましたね。
この映画祭は学生が主催し、オールナイトで映画館を借り切って開催します。

・11月28日(土)17:00~29日(日)6:00
(11月29日(日)21:00~23:00にも選択作品上映)
T・ジョイ東広島
・メイン(28日夜~29日朝)は1,500円
 サブ(29日夜)は1,000円

公式ホームページ
ブログ
ビラ(pdf)のダウンロード(308KB)

映画祭では、ゲスト監督のトークやお楽しみの映画のほか、自主制作のショートフィルム・コンペティションも。
私は一昨年の第1回に審査員をさせていただき、とても楽しく過ごしました。
(第1回東広島映画祭の記事は、こちら や こちら

で、第3回の今年も審査員として参加することになりました。
映画の専門家に混じって、こんな素人でいいの?って感じですが、映画好きの素人代表がいてもよいだろう!と参加させていただきます。

それにしても、この映画祭も3回目を迎えて、しっかり根付いたもよう。ショートフィルム・コンペは50作品近く応募があったとか。一次審査を行う実行委員の方々も、嬉しい悲鳴のようす。
どんな作品が飛び出すのか、とても楽しみです。

さて、今回のゲスト監督は、熊澤尚人さん。
映画祭では、「虹の女神」が上映されます。

他に、「ペイ・フォワード/可能の王国」、「トンマッコルへようこそ」、アンケート作品のうち希望する一作品を選択鑑賞。
実行委員オススメの2作品、今回はけっこう社会性の強い作品もあり、面白そうですね。
アンケートに基づく「映画好きが選ぶ!オススメの1作」は、11月14日にHPで発表予定だそうです。

「虹の女神」+熊澤監督のトーク+3作品からの選択の映画1本+ショートフィルムコンペが見られて、1,500円は絶対オトク。
映画は、やはり映画館のスクリーンで見なくっちゃ。
オールナイトはきついけど、眠さに負けず、実行委員の学生たちや観客みんなで盛り上がりましょう!
すでに、フジグラン東広島チケットカウンター、広島大学生協、映画祭ホームページで、チケット発売中とのこと。ぜひ!

2009/10/14

映画「空気人形」

Kuukihingyo 自分へのご褒美で、久々に映画を見に行く。
迷った末に、「ヴィヨンの妻」はまたいずれ、と、「空気人形」の方へ。

於・シネツイン本通り
監督:是枝裕和
撮影:リー・ピンピン
出演:ペ・ドゥナ、ARATA、板尾創路、高橋昌也、余貴美子、岩松了、星野真里、丸山智己、柄本佑、寺島進、オダギリジョー、富司純子

「性欲処理の「代用品」」の空気人形が心を持ち、動き始めた・・・

ペ・ドゥナが、心を持ってしまった空気人形という、希有な存在になりきっていた。透明、ピュア、エロス。彼女の存在感なくば、成立しない映画だっただろう。

釘にひっかけて空気が抜けてしまった空気人形に、彼女が密かに思いを寄せている男・純一が懸命に口で空気を入れていく。
人の呼気で徐々にふくらみを取り戻していく空気人形が、実に官能的だった。

ARATAはじめ、周囲をとりまく役者陣もよい。
現実の女性との関係は「めんどくさい」と感じて人形を所有する男、世の中で生起する事件をすべて自分がやったと警察に出頭する老女、過食症のOL、加齢を怖れる女性、母を待ちつづける父娘、……。現代人は、みなそれぞれの心に闇を抱え持っている。
その現代の人間のもつ心の闇、影、空洞と、空気人形との対比が、この映画の大きな主題だ。

 〈〈 以下、ネタバレあり 〉〉

続きを読む "映画「空気人形」" »

2009/08/26

映画「小三治」

ドキュメンタリー映画「小三治」(康宇政・監督)

いやあ、素晴らしい。ますます、小三治師のファンになっちゃいました。
落語家・柳家小三治の高座の外の姿、舞台裏を見せてくれます。
あの、独特の噺の間は、まさに噺と格闘して、自身と格闘して、成っているのですね。

何度も繰り返される、「俺には、この仕事は向いていない」というコトバ。
そして、「ずっと自分探しをしている」と、バイクや歌やスキーや、趣味に一生懸命にのめりこむ。
70歳にして、あの小三治師がですよ!
なんだか勇気が出てきます。

また、弟子の育て方。手取り足取り教えるやり方もあるけど、柳家では、見るだけ、教えない。
「自分は、監督でもコーチでもなく、現役だ」。
師匠の真似をしていちゃダメだ。
でも、机を拭いちゃうところなどに、柳家の血筋が出てしまう、という不思議さ。

「調子が悪い時ほど、大きな声を出してしまう。勢いで押そうとしてしまう」。
などなど、噺家ならずとも、口一つで商売している(?)教員には首肯できるコトバの数々。
楽屋裏ばかりではなく、自宅での姿なども見てみたかったけど、それは無いものねだりかな。

小三治師と落語(と、それから、入船亭扇橋師! この二人の兄弟弟子の関係が実にいい!)の魅力にあふれた、含蓄あふれる映画でした。
(小三治さん、パンや洋食がお好きなのね。たくさん召し上がってました)。
広島でも、ナマで小三治師の落語を聴きたいものです。

広島では、シネツイン本通りにて、8月28日(金)まで。1日1回、16時30分~のみ。

↓マクラの傑作!

B00005G70F 柳家小三治トークショー 3 ~玉子かけ御飯
柳家小三治
ソニーレコード  1996-12-01


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2009/08/18

ようやく広島でも・・

4月に悔しがっておりましたドキュメンタリー映画「小三治
ようやく広島でも見られるようです

●2009年8月22日(土)~28日(金)
シネツイン本通り
●1日1回 16:30~
●8月22日(土)のみ、21:25からレイトショー

1週間限り、1日1回のみ上映。見逃さないようにせねば・・

同じ期間、サロンシネマ2では、『蟹工船』(10:15~、16:50~)。
そういえば、『ココ・シャネル』の前売りを買っていたのだった。すっかり忘れてた。困った。

2009/08/05

今日になってしまいました・・

Himawari_2 最近、月1更新になってしまって、気がつくと、このイベント、今夜でした。。

--
ヒロシマ平和映画祭 オールナイトプレイベント

会場●横川シネマ
日時●8月5日19時~6日
前売り3500円(当日3800円)

*タイムスケジュール未定
内容○朴保バンドライブ
上映作品
『Pak Poe 歌いたい歌がある-在日コリアンアーティスト朴保』
『アメリカばんざい』
『マリーンズ・ゴー・ホーム2008年版』
『ブライアンと仲間たち パーラメント・スクエアSW1』
*各上映作品監督によるトークも予定

ヒロシマ平和映画祭公式ブログ
http://blog.goo.ne.jp/hpff2009

ヒロシマ平和映画祭2009公式サイト
http://sites.google.com/site/peanutsff/Home

横川シネマ
http://yokogawa-cine.jugem.jp/

---

面白そうです。

ヒロシマ平和映画祭2009(11.20-12.11) では、
「2009年の会」会員というのもあって、
 一口3000円 で、
 ①二回鑑賞券付
 ②ひろしま映画講座(9月開催予定)無料招待
の特典付き!
上のサイトを御覧ください。

2009/05/15

映画「MILK」

Milk あちこちで評判を聞いたり、「もう見ました?」と挨拶代わりのメールをもらったりしていた、映画「MILK」
広島では夜1回だけの上映になり、終了間近っぽいので、あわてて会議のあとで見てきました。

1978年、アメリカ。ゲイであることをカミングアウトしてサンフランシスコ市の公職についたものの、わずか1年後に暗殺されてしまったハーヴィー・ミルク。
暗殺されたときのために録音されたテープを軸に、半生が示されていく。
パートナーとの愛と別れ、(なんでこんなダメな相手に、と思っちゃうけど、それが人間なのだろう)。いくたびもの選挙への挑戦、熱いムーブメント、政治の世界のかけひき、権力、そして死。

熱い時代。カミングアウトを呼びかけたミルク。脇をとりまく人々によって伝説と化したのもよくわかるし、ミルクと市長を殺害した同僚議員のダン・ホワイトの嫉妬と焦りにいたるまで、きちんと描かれていた。
主演のショーン・ペンばかりではなく、若手の有望な俳優が揃っていた。とりわけ、最初のパートナーのスコット役のジェームズ・フランコは魅力的だったし、レズビアンの選挙参謀アン役のアリソン・ピルがよい味を出していた。

また、要所に当時のフィルムが織りまぜられていた。冒頭、店に踏み込んだ警察にクラブの客たちは顔を隠していた。だからこそ、ミルクの「クローゼットから出よう」という呼びかけが大きいのだ。
映画の最後、ミルクをとりまいた人たちの現実のその後の人生の写真が写される。役者たちがよく特長をつかんでいることにも驚いたが、ミルク亡きあと、それぞれの道を同じように生きていく人たちの姿が写されたことによって、これは現実の話なのだと納得させられた。

それにしても、ほんの数年前まで、アメリカでもこの国でも、同性愛を「病気」だと見なしていたことにガクゼンとする。
そして、「ボーイズ・ドント・クライ」などもそうだったけど、自由の国アメリカは、半面、マイノリティへの憎悪・保守反動もすさまじい。陰湿に影で差別する国もいやだが、自身と違う者を殺してもかまわないと思える社会も間違っている。

それにしても、今夜の観客は5人だけだった。。これまた間違ってる・・!

4904249062 MILK 写真で見るハーヴィー・ミルクの生涯
伏見 憲明 安斎 奈津子
AC Books  2009-05-01

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伏見憲明さんのページ

2009/04/11

上映予定

4月18日(土)より一週間、サロンシネマ2で「戦艦ポチョムキン」が上映されるとのこと。

・13時~14時25分
(最終日24日(金)のみ21時~)
・800円

DVDは持っているけど、スクリーンで見られるのは嬉しい。
新学期で忙しいけど、行けるかな・・・。

B0000A02EW 戦艦ポチョムキン [DVD]
セルゲイ・エイゼンシュテイン
アイ・ヴィー・シー  2003-06-20


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CD

  • 曽根麻矢子 -

    曽根麻矢子: バッハ:ゴルトベルク変奏曲
    最近のお気に入りは、曽根麻矢子さん。「イギリス組曲」や「イタリア協奏曲」も素敵ですが、やはりこの1枚がおすすめ。丁寧な演奏と美しい音質にとても好感がもてます。

  • ヨーヨー・マ -

    ヨーヨー・マ: ヨーヨー・マ ベスト・コレクション
    「リベルタンゴ」やバッハの無伴奏も入っているので、ヨーヨー・マで一枚だけ、となると、やっぱりこれかな。。それぞれのアルバムで聴きたいところですけどね。

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    Yo-Yo Ma with The Amsterdam Baroque Orchestra & Ton Koopman: Vivaldi's Cello
    知性と穏やかさの感じられるヨーヨー・マの演奏。これは、よく聴くアルバム・ベスト3の一つです。

  • 春風亭小朝 -

    春風亭小朝: 小朝の夢高座Op.1「牡丹燈籠 ― 御札はがし」
    うまい! 何でこんなにうまいんだろう。落語家につける形容詞じゃないけど、スキのないうまさを堪能できる。もっとCDを出してくれることを切望。

  • のだめオーケストラLIVE!
    のだめオーケストラ・東京都交響楽:

    「のだめオーケストラ」LIVE!

    娘がピアノの練習を嫌がらずやるようになった、ありがたーいCD。2-2の2小節で間違えるバージョンがことのほかお気に入りの様子。クラッシックの入門編として。
  • Best of Bowie(US)
    David Bowie:

    Best of Bowie (Bonus CD)

    とりあえずデヴィッド・ボウイを聴きたい方へ。変遷を手際よくたどるのに好適!
  • Labyrinth
    Original Soundtrack:David Bowie:

    Labyrinth: From The Original Soundtrack Of The Jim Henson Film

    映画「ラビリンス」のサウンドトラック版。音楽的にもなかなかよい。バブバブ言っているのがボウイだと想像すると微笑ましい。
  • バッハ:ブランデンブルグ交響曲5番
    トレバー・ピノック/イングリッシュ・コンサート:

    Bach: Brandenburg Concertos Nos. 4-6; Triple Concerto BWV 1044

    硬質なカシャカシャとした音が、バロックにとても合っていて、気分が落ち着きまする。
  • Karajan Spectacular
    カラヤン:

    Karajan Spectacular

    そうは言っても、「ワルキューレの騎行」は、クナよりもカラヤンをとりたい。
  • ワーグナー:名演集
    クナッパーツブッシュ/ウィーン・フィル:

    ワーグナー:名演集

    「すばらしい」の一言。夾雑物が何もなく、ワーグナーの音自体が見事に立ち上がってくる。