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2009/04/04

イタリア

年休をとって、家族でイタリアに行ってきました。

娘も中学生になることだし、最初は、英語学習の動機付けに、シンガポール? などと言っていたのが、そろそろヨーロッパも大丈夫かも、じゃあイギリス? でも食事がねー、、と、やっているうちに、いつのまにやら英語が消えて、なぜかイタリアに。
安ツアーでしたが、比較的自由時間の多いものを選びました。

ローマだけは20年前に行ったことがありましたが、遠い記憶の底。
せっかくなので、少しだけ美術館めぐり。
アポロの杯』や『芸術新潮』(1995年12月号)がお供。何よりもよいガイドだったのが、三島由紀夫文学館の第3回レイクサロン「三島由紀夫の愛した美術」でした。

Vatican まずは、バチカン美術館を駆け足で。
広大さと作品の多さには圧倒されましたが、遠慮して屋内ではフラッシュをたかないで写真をとったためか、どれもこれもボケボケ。
アンティノウス像をあとから見られないのが残念。

Borghese ボルゲーゼ美術館は、ジョギングや散歩をする市民が散見される広大な公園の中。さらに奥には動物園も。
ここは予約が必要。日本で済ませておいて正解。ホテルでも、予約済みだと確認しないと道順を教えてくれなかった。予約無しでは訪ねても無駄だからだろう。
着いたら美術館地下の受付で手荷物すべてを預ける。("any bag"もダメ。貴重品のみ透明ビニール袋に入れて持ち、あとはガイドブックやオーディオ・ガイドのみ携帯可)。写真撮影はもちろん不可。

三島ご推奨のティッツィアーノ「神聖な愛・異端の愛」は、二人の女性が対照的に描かれ、まさに至宝。でも、ラファエロの「男の顔」は、なぜこれに触れたのか、よくわからず。
実際に行ってみると、三島が記していたのが絵画ばかりで、ボルゲーゼの展示品のかなりを占める彫刻には触れていないのが意外に思えた。べルニーニの作品群は素晴らしい。柔らかさや肉感があり、大理石だとは思えないくらい。

Guido_reni_2 カピトリーノ美術館では、三島言うところの「グイドオ・レニの「聖セバスチャン」を遂に眼前にした幸」を私も。
絵の前で記念撮影。こんな人、いませんでした(^^;;)。

Guido_ren2 解説文には、ジェノヴァのパラッソ・ロッソに別バージョンが所蔵されていることも記されています。「仮面の告白」に出てくるのは矢が2本のジェノヴァの方で、三島が篠山紀信に撮影させたのは、矢が3本のカピトリーノののと同じポーズ。

Sebastian2_2 Sebastian1_2 三島も書いているようにすぐ近くにも別の作家のものがあるほか、単独で描かれるだけではなく、イエスの誕生に立ち会っているものなど、矢が刺さった「聖セバスチャン」はかなり見かけ、ポピュラーな題材のようです。
でも、グイド・レニの肉感性は目立ちました。

Draw_thorn_boy そして、三島が「すぐれた短篇小説を読むかのやう」だと評した「棘を抜く少年」の像。
小品だけど、たしかに一つの凝縮した時間を見るようでした。
ボルゲーゼにあった同主題の白い少年の裏にはハッキリと棘が刺さっていましたが、カピトリーノの少年は、三島が「この作品の主題である小さな見えない棘」と言うように、あるはずの棘は見えません。見えないものに集中していくというところが、三島好みなのかも。

それにしても、三島は、カピトリーノを含む三つの美術館とパンテオンの見物を中食前にすましてしまったと書いているけど、とても信じられない。
一つの美術館ですら、まともに見ていたら、一日かかりそう。
イタリアの名だたる美術館の展示品は、どこも質量ともにすさまじい。
(警戒の厳しさも。いずこも、空港と同様の手荷物やボディの保安検査。あるいは、手荷物やペットボトルの持込み禁止。さらに、要予約だったりパスポートを預けたりなど、異文化でした)。

フィレンツェのウフィッツィ美術館も、むかしむかし美術の教科書で見たあれこれが膨大にあって、質量ともに圧倒される。
コの字型回廊の3階を見終えて、下に降りようと入った階段室に、何とソドマの「聖サバスチャン」が!
グイド・レニのものに比べると、ずいぶん大きいものでした。
同じフィレンツェのパラティーナ美術館に行かないと見られないと思っていたので、そして残念ながらその時間は無かったので、思いがけない遭遇に狂喜。
写真撮影禁止だし、ブックショップで販売している図録を何種類も見てみたけど掲載されていなかったので、今となってはパラティーナのものと比べられないが残念。

ともかく、グイド・レニ、ソドマの二つの聖サバスチャンをはじめ、これまで画像でしかみることのできなかった実物を見られて幸せでした。
三島=ギリシャの印象があるけど、「アポロの杯」を読み直すと、それなりにローマにも紙数を割いているし、もちろん従来もダヌンツィオとの関係などは云々されていたけど、もう少しイタリアについても言えることがあるのかも。。

---

Smdgrazie 三島因みではありませんが、前もって予約して、「最後の晩餐」も見ました。
鑑賞が許されるのは、15分刻みで1グループにつき25人だけ。一定時間になると控室から絵のある食堂前のガラス部屋に自動扉で入れられ、さらに時間になるとガラス扉が開いて食堂に導かれる仕組み。
1つの絵を15分間、じっくり見るという体験は初めてかも。

部屋に入ったときには「え? これが?」と拍子抜けするようなサイズと淡さでしたが、中心のキリストをはさみ、弟子たちが3人ずつのブロックになっていること、水の輪が広がっていくように、キリストの言葉の波紋が広がっていること、一人一人の弟子の意味や手法など、オーディオ・ガイドの解説を聞きながら、絵をじっと見ているうちに、次第に、オーラがたちのぼってきました。
時間終了を告げられても去りがたく、後ろ髪を引かれる思いが。

教会横の事務室で予約していた券を引き取るときに、係の男性が券を背中に回してなかなか渡さないジェスチャーで笑わせてくれましたが、プラチナ・チケットだぞとアピールし、期待をあおってくれるのもわかります。
観光シーズンに入ってきたこの時期、予約をとるのはかなり難しいそうで、ツアーでもチャレンジしたけどダメだったと話している人がいました。

自分で電話またはネット予約すれば8ユーロのチケットなのに、業者に予約代行を頼むと5,000円前後なのだとか。(教会まで連れて行ってくれるわけではなく、現地には自分で行く。純粋にチケットの予約代行のみで、この値段。信じられない!)
ダンナと、高く売りつけようか、などと冗談を言っていましたが、やはり見てよかった。一見の価値があります。
娘のなかに、少しでも残ってくれているとよいのですが。

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コメント

イタリアは憧れの地です!
写真がたくさん見られて感動しました!
彫刻作品を是非この目で見てみたいです。

イタリアで誕生日を迎えるというのも素敵ですね。
新しい気持ちでまた新年度頑張ってください。
今年もまたどこかでお目にかかれることを楽しみにしています。

ゆうこさん、こんにちは。
いつも娘にまで気をつかっていただいて、ありがとうございます。
セブ島に行かれたとのこと、いいですね~。もうとても水着をさらせる身体ではないものの、南のリゾート地は憧れです。

イタリア、よかったですよ。
でも、美術館では退屈した娘に服を引っ張られながらの鑑賞でした。。
本当に、またどこかでお目にかかりましょう。

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玄関に絵画が飾ってあったりしますよね。さりげなく絵画は飾ってあるものですが、芸術的な思考が無い人は、絵画を飾るなんてしないものです。絵画が作ってくれる独特な世界観は見た人にしか判りませんね。 [続きを読む]

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