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2008/11/30

「まるごと ひろしま美術館展Ⅱ」

ダンナが昨日の午後から発熱のため寝こんでいる。
午前中、行事のために出勤。午後、帰宅したときから調子が悪かったのだが、電話をかけまくっても近所の医院はどこも土曜午後休診。夜になっても熱が下がらず、病院に行くかどうか、かなり迷った。土曜夜だと市民病院しか開いていないが、それほどの急患と言えるか。また、行って2~3時間待ちするよりは日曜当番医に行く方がよいのではないかと悩み、けっきょく、市販の薬と手持ちの頓服を飲んで、翌日まで様子を見ることにした。

今朝、当番医に行ったら、カゼ+腸炎とのこと。
おかゆやうどんを軽く食べるほかは、ひたすら眠っている。

日中、ダンナを静かに寝かせるために、娘を連れて、ひろしま美術館へ。
まるごとひろしま美術館展Ⅱ」は、以前から娘に一緒に行こうよ、と誘っていたのに、めんどくさい、とフラレ続けていたのだ。
最終日にようやく間に合う。なかなかの人出。

Blackcat_2 ゴッホの「ドービニーの庭」の黒猫にちなんだチケットがかわいい!
半券の裏側はシッポが疑問符。
ドービニーの庭の消された黒猫は特別扱いで、種々の解説を見た上で実物と対面する趣向。

いつもは特別展はじっくりと見るけど、常設展示はザッと見てまわるだけ。だから、こんなのあったっけ?という絵も多かった。
厳島の風景画や、洋楽器を弾く女性の日本近代洋画の小さな絵のシリーズものなどが、目を惹いた。色や場所、キャンバスの素材や画材など、色々な観点から分類しているのも面白いし、ローランサンやドガなど、いつもの常設展とは別のところに展示してあるだけでも、雰囲気が違う。

今年から、勤務校がキャンパスメンバーズというのになっていて、教職員も学生も無料。
そして、市内の小中学生は「ライオンズクラブのご好意により半額」とのことで、結局、二人で100円happy01
入場料分でティールームに寄れるのが嬉しいcake
学生さんも行かなきゃソンですよ。
西条に住んでると交通費の方が高いかもしれないけど、でも、広島市内に出たついでの折にでも、ぜひ美術館へ。(学生証を忘れずに!)

帰宅したら、ダンナは少しは具合がよいみたい。
でもカキのスープとおかゆの夕飯を軽く食べて、また床へ。
明日も仕事に行くと言っている。無理しない方がよいのだけど・・。

2008/11/28

お尋ね

三島由紀夫の父親・梓氏が、三島の書き損じ原稿を、誰かに持ち去られて売られないために、自宅で焼却していた、という挿話。
誰のどの本に載っていたか、御存知の方はおられませんか?

湯浅さんか村松さんあたりだったっけ?と探しているのものの、見つからないのです。
ご記憶の方は、どうかご教示くださいませ。 

2008/11/26

週末の学会

今週末の学会は、会場が変更になり、B251で行われます。

近代文学の発表は、22日(土)の午後。
また、近代文学に関する特別研究発表が、23日(日)の午後に2本あります。

2008/11/20

人生は手帳で変わる?-その後

Franklin5_3 ずっと前に、「人生は手帳で変わる?」というエントリを書いた。
巣窟日記さんの記事に触発されて、10年近く使っていた「キャンパスダイアリー+ミニ6穴手帳」の組み合わせから、フランクリン・プランナーに替えました!という内容で、数ヶ月使ったら使用レポートを書きます、などと言っていたのに、あれから既に3年半。。。

2カ月ぐらいたったところで、記事を書こうとしたらしく、記事一覧のなかに下書き稿(というか、アウトライン)が残っていた。2005年5月7日のことだ。

---

使い始めて2カ月あまり。なかなかよいようだ。かなり面白い手帳だと思う。

・大きさが・・。
・大きな石から
・自己目標はまだ
・今日やること
・右側のメモ欄もなかなか有効。全く書かない日も。
・学校は一週間単位。weeklyも試してみたい。が、TO DOの欄が少ないかな。
・東急ハンズのサラリーマン→自己戯画を見ているよう
・自分で自由に手帳のレイアウト→すでにある
・一度純正品でやり方をしっかりと学んで、それからアレンジしても遅くはない。というわけで、今年度はこの手帳で。

---

このような、書きかけて、そのうち続きを書いてアップしようとして、そのまま・・のものが、「記事一覧」にはたくさんある。エントリ墓場か!?
いまとなっては、何が書きたかったのだかサッパリわからない。
「自分で自由に手帳のレイアウト→すでにある」なんて、何のことだろう? 
「東急ハンズのサラリーマン→自己戯画を見ているよう」というのは、うろ覚えだが、「この手帳を使えば仕事ができる」みたいなポップがある前のリフィル売り場で真剣に物色している若い男性の姿が、自分に重なったのだろう。
ともかく、手帳を替えたばかりで、使い心地を楽しんでいたことは伝わってくる。

フランクリンにした最初の一年は、定番のDailyを使い、役割と目標を書き込んだ「一週間コンパス」なるものを透明のしおりの中に入れ、マニュアル通り真面目にやっていた。
しかし、1日が見開き2頁分のDailyは、あまりにかさばる。推奨通りに、先月・今月・来月の3カ月分を入れると手帳がパンパンになってしまうし、メモ欄も便利なのだが、使う日と使わない日の格差が激しく、持ち運びの重さも気になった。
また、学校は基本的に週単位で動いているので、その週をかけて完成させる仕事が多いのだが、Dailyだと、毎日、前日の積残しの仕事をToDoに書かなくてはならず、とても面倒だった。

そこで、2年目以降は、リフィルをWeeklyに替えた。
メモ用紙が足りないので、月間カレンダーの次、ウィークリーページの前に、ラインだけ入った用紙を数枚挾んでメモ用にした。翌月以降にも仕事が継続するときには、そのメモだけ外して翌月のところに挟む。

これで、ずいぶん仕事がやりやすくなった。
月間カレンダーに4色ペンで色分けして予定を入れ、そして、ウィークリーページにその週の細かい予定やTo Doを落とし込む。
とにかく、一昨年・昨年の教室主任+教務委員のときには、雑務の塊が押し寄せ、こまごまとやらなければいけないことが多く、そうした業務管理に効力を発揮した。思いつくままに、ToDoを〆切とともに入れ、重要度・緊急度にしたがって優先順位をつけて、済んだものからチェックしていく。
メモは、基本的にその週のページに書き、後から使い回しそうなもの・会議で報告すべきものなどは、月カレンダー後ろに挟んだ用紙に書き込む。
12カ月分の厚紙の月間カレンダーと翌年のカレンダー、3カ月分のリフィルを挟み込んでも、WeeklyだとDailyほどかさばることはない。

Franklin4 しかし、そうは言っても、フランクリンはでかい。
私が使っているのはコンパクトサイズだが、以前の「生協キャンパスダイアリー+ミニ六穴」時代に比べて、大きさは2倍、体積は4倍近い。
その昔、キャンパスダイアリーだけ使っていたときなら、出張にも手帳を持っていけたが、今はとてもそんな気にはなれないので、手帳の必要なページだけ抜き、フランクリンの携帯用のノートを持って行く。
また、Dailyに比べて、Weeklyのリフィルは種類が限られているのも残念。もっと色々なデザインがあると使っていて楽しいのに。週単位で仕事をする人は、けっこういるだろうし、需要はありそうに思うのだけど。

そして、「大きな石から」という理念はよくわかるのだが、現実問題としては、〆切の近い順に、目先のやらねばならぬ仕事をこなすのが精一杯だ。つまり、重要度ではなく緊急度優先になっているということ。だから、ある程度の時間管理には役立っているものの、まだ使いこなせているとは言いがたい。
ただ、自分の理念や目標をときどき洗い出して目に見える形にすることは大切だし、そう心がける動機付けにはなるのだろう。

※「人生は手帳で変わる?」に自己TBしています。

2008/11/19

「ブタがいた教室」

「ブタがいた教室」
・監督:前田哲
・脚本:小林弘利
・原案:黒田恭史
・出演:妻夫木聡・原田美枝子・大杉漣・田畑智子・池田成志・戸田菜穂
・広島では、シネツイン2(新天地)にて

原作者の実践はドキュメンタリーにもなったらしいけど、私は未見。
鳥山敏子さんに影響を受けての、ブタを飼って食べる授業を行った小学校教師と子どもたちの物語。

子どもも見る映画(前売り券はベルマーク付きだったらしい)だから当然かもしれないけど、食べるところまではやらないし、少し物足りない。また、子役の中に、ドラマで見た顔もあって、作り物だと思わされて少々興ざめ。大人の役者には違和感がないし、「普通の子」なんてものは幻想だとはわかっているのにね。矛盾しているけど、仕方がない。

でも、卒業式を前に、飼育を3年生に引き継ぐか、食肉センターに送るかを巡っての子どもたちのディスカッションの場面は見応えがあった。。ものの、やはり、それ以外のコメディタッチというか、作り物めいたところに違和感が。
妻夫木くんはじめ、大人の役者たちは、ブタのPちゃんと子どもたちのサポートに徹していたという感じ。

家族で見たのだけど、小6で同じ学年の娘の反応はもう一つ。
「自分だったら、どっちの意見?」と水を向けても、「さあ・・」と無関心で、「私、卒業式で何を着よう」だって。
この映画から得たのが、卒業式にはオシャレな改まった服を着るものだ、という一事だと思うと情けない。。

予防注射

家族3人で、インフルエンザの予防注射を受ける。
娘は、2~4週間後に、あと一回接種。忘れないように、リビングのカレンダーにメモ。

もう何年前になるだろう。暮れも押し迫って、娘がインフルエンザで高熱を出したことがある。
遠方の休日当番病院は人であふれかえり、何時間も待たされた。待合のベンチも奪い合うような状態で、40度以上の熱でぐったりしている娘を懸命にささえながら、ひたすら待ち、ようやく診察を受けて、薬をもらうのに、また何時間も待った。
その年は、まったく新年のお祝いどころではなかった。

それからは、毎年、家族で受けるようにしている。副作用は心配だが、あんなことになるよりはよいかと。
何より予防に効果的なのは手洗い・うがいで、口うるさく言うのだが、なかなか娘がやらない。保育園児でも言われなくてもやってるよ、と、いつもケンカだ。

寒くなりました。皆様も、どうぞお気をつけて。

2008/11/18

初雪

今日も寒かった。
大学で小雨だったのが、帰り、高速の志和インターからすぐに雪になり、奥屋PAのあたりでは吹雪のような激しさに。そのまま志和トンネルに入って、トンネルの出口では、やんでいたけど、この時期に雪なんて、びっくり。
広島市内も冷たい雨で、本当に寒い一日。

まあ、でも、忘年会の出欠をとられる時期だものね。

今日は、放送大学の卒論のことで、初めての方と電話でお話。お互いに4回ぐらい、電話をかけあった。とても上品な方で、webカメラを通じてとはいえ、来月お会いできるのが楽しみ。
そのほか、なんやかやで、電話三昧。こんな日も珍しい。近頃は、ほとんど電子メールで済んでしまうので。

・‥…━━━☆・‥…━━━☆・‥…━━━☆・‥…━━━☆・‥…━━━☆

 娘いわく、「私は十年後も反抗期だ。いや、一生かな」。
・・・勘弁してほしい。

もう一つ。「私に思春期は来ない」。
・・・何のこっちゃ・・。

2008/11/17

会議の日

月曜は会議日。
今日は、内輪のミーティングも合わせると、5つ。長い・・。

大会議室で連続して行われる3つの会議は、間にトイレ休憩がない。今日は寒いので、みんな順繰りに出て行く。私は(名ばかり)執行部で前に坐らされているので、出ていくときに自意識過剰になってしまう。
2時間以上になるときには、休憩をとったらどうだろう。戻ってこなくなっちゃうかな。

一つは先月からの継続審議で、場合によっては委員一人一人が事情を説明しなくてはならないかも・・と言われて腹案を考えていたのだけど、今回は疑義も出ず、話さなくともすんだのでホッとする。
ただ、委員会案の結論が結論だけに、この件に関して夏休み中かけた時間を思うと、きわめて虚しい。

 .。.:**:.。..。.:**:.。..。.:**:.。..。.:**:.。.

院生から全国誌に掲載が決まった、と嬉しいニュース。
本当によかった!

 .。.:**:.。..。.:**:.。..。.:**:.。..。.:**:.。..

帰宅すると、娘とバトル。
管理したくはないのに、抑圧的になっている自分に気づいてガクゼンとするが、しかし、あやつはひどすぎる。

もっと人間らしくなってほしい。

2008/11/16

昼ノ月「顔を見ないと忘れる」

演劇ユニット 昼ノ月「顔を見ないと忘れる」
日時:2008年11月7~9日
場所:山小屋シアター
作・演出:鈴江俊郎
出演:二口大学・押谷裕子

不思議な味わいの二人芝居。
初見だったけど、京都の作家・俳優による作品。

舞台の中央に20センチ間隔ぐらいで針金状の幕?が引かれて、舞台を二分し、幕の中間に机。その両側に椅子が一つずつ。
手前の椅子に妻が座り、幕を挟んで向うの椅子に夫が坐る。
二人は常に針金の幕に阻まれている。
舞台は平場にあり、舞台の三方を客席が囲んで見下ろす形。
中央の客は、夫の正面と妻の後ろ姿を見る。両脇の客は、夫と妻の横顔を見る。
中央の客は、妻に同化する形となっている。

刑務所に入っている夫を、月に1度面会に行く妻。
子どもには、父は遠い所に行っていて、偉くなって帰ってくると話している。
夫は、盗みのため、4回目の刑務所入り。

妻のやりきれなさと、夫の自分ではどうしようもない衝動と妻への猜疑心。
そうしたものを乗り越えて、最初は不調和だった二人のリコーダーの音色が、最後は純朴に調和していく。
中途に、現在の刑務所の待遇の問題点を淡々と読み上げる社会性も織りまぜながら、きちんと作られていた。

ただ、途中で過去に戻った(?)場面がよくわからなかった。レシートをノートに張り付けていたのは何だったのか。また、妻役の女性が「僕」と言っていたので、別の少年の役なのかと思ったり、よくよく見ていると出あったころの夫婦のようにも思えたり。
最後の夫の方言での長ゼリフも意味不明で、おそらくは貧困から盗みをした、といったことなのかなと思ったけど、よくわからなかった。
あのあたり、必要だったのだろうか・・。
全体的に、社会性と心理劇とがうまく調和した二人芝居だっただけに、その二カ所が残念。

2008/11/14

頭が・・

午前中、マスターの授業。今日は、「道化の華」。
教員になった最初の年の卒論にあったなあ・・と懐かしい。
あの頃に比べると、作品の構成に関する研究がずいぶん進んでいる。

午後は編入試関係。午前中にあった試験の採点をして、面接。
その人の一生に関わることでもあり、とても気を使う。

その後、来年度の時間割作成についての教室会議。
近代に新任教員を迎え、現代の新設科目を私が担当することになり、色々と輻輳するところに、学年配当を変えた新カリと旧カリが混在して、ワケのわからないことに。
面接の後だけに頭も疲れている。3時間近く、みんなで検討して、ようやく原案が完成。
終了したのは19時すぎ。お疲れさまでした。

でも、今年は研究会も合併で行っており(見習い期間?)、まだ近現代は本格稼働ではないので、来年度の体制について話し合わなくてはならない。・・のだけど、なかなか都合が合わなくて。月曜だな。

2008/11/13

お知らせ:第2回東広島映画祭

H2f2 第2回東広島映画祭のスケジュールが固まったようです。

・とき: 2008年11月22日18:00~11月23日06:00
・ところ: Tジョイ東広島
・ゲスト: 
篠原弘子さん(映画配給会社プレノン・アッシュ社長)
・上映作品:『チルソクの夏』『フラガール』『リトル・ミス・サンシャイン』『博士の愛した数式』
・料金: 前売り2000円( 『チルソクの夏』+他1本+トークショー)

今年は2ホールで同時進行なのですね。
昨年は満員御礼で入れない方々もいましたから。
この料金でこの内容はオトクです。

昨年の第1回は審査員を頼まれて、とても楽しみながら、完徹しちゃいました。
今年は全く関わっていませんが、こういうイベントは、初回の立ち上げも大変だけど、継続することも同じくらいエネルギーが必要なわけで、スタッフの学生たちや、サポートしている大学職員の皆さんの熱意を感じます。
残念ながら学会と重なって私は参加できませんが、盛況を心より祈念しています。
行ける方はぜひぜひ。映画はやはりスクリーンで見なくちゃ。

2008/11/12

早すぎる

夜、高校時代の友人の「アヒ」から電話がかかった。
同じく高校時代の友人だった「イケ」が亡くなっていた、という知らせだった。
イケの妹さんから、今年の2月に亡くなったと喪中欠礼のハガキが届いたという。

私はいつのまにやら、イケとの年賀状のやりとりも途絶えていた。
アヒもイケとはもう年賀状のやりとりだけになっていて、でも、今年の年賀状は届いていたので、ショックだと話していた。
妹さんからの挨拶文には、「かねて病気療養中の姉・・・・」と書かれていたが、ここ数年の年賀状にはまったく病気のことは記されていなかったという。

イケとは、アイウエオ順の出席番号が近かったことや、家の方向が同じだったこともあって、高校時代、かなり仲がよかった。
入っているクラブは別々だったけど、同じバスになることも多くて、学校帰り、乗換の西広島駅近くの甘味屋で、よく一緒に、抹茶クリームぜんざいや、二重焼きやたこ焼きを食べながら、長いこと話をしたっけ。
イケは、バレー部のキャプテンで、そんなに背は高くなく細身だったけど、スポーツ万能だった。クラスマッチの球技大会では、みんなをひっぱって練習して、8組は球技大会ではいつも優勝争いをしていた。でも、えらそうなところはまったくなくて、縁の下の力持ち的な存在だった。
いまだに、私の中のイケは、白いブラウスの制服を着た、高校時代のままだ。

私とは、名前が漢字まで同じだった。私は、これまでの人生で、自分と同じ名前の人に直接会ったことがあるのは、イケだけだ。その上、なんと妹さんの名前も、私の妹の名前と漢字まで同じだった。
二つとも、そんなによくある名前ではないので、これはすごい確率ではないだろうか・・。
そんなこともあって、親しかったのだと思う。

だけど、卒業後、別々の場所に暮すようになり、いつのまにやら会わなくなり、いつのまにやら年賀状のやりとりもとだえ、そして、訃報を聞いた。
早すぎるよ。無念だったろうね。

夏に、深浦加奈子さんの死を聞いたときにも、早すぎると思った。第三エロチカ時代の舞台から見ていたし、同い年だったのだ。
いつのまにやら、同世代が相次いで亡くなる年齢になっている。
悔いを残さぬようになんて、いつまで生きたって無理だろうけど、でも、生きている間は、その日その日を大切に過ごしていくしかないのだろう。

池上伸子さんのご冥福をお祈りします。

2008/11/10

一通の書簡から

厳島研究の例会で、日本史研究者の講演を聴いた。
他県の県立図書館での地道な調査によって発見された一通の書簡によって、厳島合戦の陶方の軍勢の数についての従来の定説が覆される。
その書簡は、戦国武将が妻に宛てた書簡としては有数の哀切なもの。

地道な努力と、史料を見分ける目と、意味づける頭と、そして、ちょっぴり運も。
・・・研究者冥利に尽きるだろうなあ。

2008/11/09

2日目

081109_094801 クィア学会2日目。午前4本、午後4本の発表を聞いて、お腹いっぱい。
3会場のうち、主に、言説分析・表象研究の発表を選んで聴く。
1人あたりの持ち時間30分(20分発表、10分質疑)だけど、発表が延びることが多く、質疑時間が短かかったのが残念。それでも、質問もできて、実り多かった。

午前中は、大正期や昭和初期の研究で、社会学・文学・映画論。
昨日、お目にかかった黒岩さんのご発表は、乱歩の「一寸法師」を対象に、「セクシュアリティ」と「人種」の表象を明確に論じておられ、たいへん刺激的だった。とくに明智小五郎の「クィアネス」の指摘の部分は興味深く伺った。

午後の最初は、やおい、腐女子に関する検討。午後の後半は、戦後の女装の男娼、タチ/ネコの記号史に関して。
石田さんの「タチ/ネコの記号史」は風俗雑誌を縦横に用いながら、綿密に検討され、とにかく面白かった。とくに初期の、歌舞伎が「タチ」の由来であるという部分について。歌右衛門も例に上げられ(「生駒屋」ではなく「成駒屋」)、三島との関連も想起させられた。

菅野さんの映画分析や、溝口さんのヤオイ論にも、多大な刺激を受ける。
このあたり、文学研究ととても密接に関わっているし、方法的にも使えそう。

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学際的なクィア学会ならでは、異分野の発表を聞いて刺激を受けた。
ただ、近代文学研究も文化研究が多くなってきているけど、今日の研究発表を聞いていて、文学研究者のウリはやはり精読にあるという思いを強くした。大量の言説分析/処理とは違う、丁寧な読み・読みの精度。もちろん、それに自閉してしまってはダメだけど。

それと、しみじみ感じたのは、広島で全国学会があるとこんなにラクなのかということ。
2日間の学会でも自宅から行けて、終わってもすぐに帰れる、あるいは他所にも立ち寄れる、なんて、これまでなかった。交通費・宿泊費もかからないし。
ネットでつながる時代ではあるけれど、ナマを体験するのとは、やはり得られる情報量が大きく違し、人との直接的な交流もできる。ハレではなく日常生活の線上で、全国学会の刺激を得られるメリットは大きい。
東京の連中はいつもこんな美味しい思いをしているのか・・。
でもまあ、情報過剰でアップアップしなくてすむ、とも言えるわけで、努力し意識して吸収しながら、じっくりボチボチやっていきませう。

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昨日、今日と、会場で書籍販売に来られていた高雄さんとお話する。
ずいぶん久しぶりにお会いして、なんだかついつい、フェミニスト・カウンセリングを紹介してくださいよ~、などとグチってしまい、40代は仕事も家庭も忙しいから疲れてるんだよ、カウンセリングよりも、まずは飲もうよ、と慰められ、目の奥がツンとくる。
ありがとうこざいました。そのうち、ぜひ忘年会をいたしましょう。

ショーバイのお邪魔をしてしまったけど、あたしも一冊、売り上げに貢献。。

4907684118 CR(意識覚醒)グループ―ガイドラインとファシリテーターの役割 (kazoku‐sya・1000シリーズ)
田上 時子
家族社  2004-08


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2008/11/08

再会

4年生の卒論中間発表会。
近代は今年は12名。プレ発表のアドバイスをいれて、それぞれ練り直していた。

壁にぶつかっても、少しずつ進んでいくこと。
ゴール(結論・仮であっても)を設定して書き進めること。
書くことで思考は深まる。結論が変ったら、修正していくこと。

近代の発表後、昼前に卒業アルバム写真撮影。
雨模様だったので外で撮れるか心配したけど、なんとか例年通り、玄関で集合写真を撮る。

★゜・。。・゜゜・。。・゜☆゜・。。・゜゜・。。・゜★゜・。。・゜゜・。。・

01_4 私はその後、クィア学会参加のため修道大学へ車で移動。

『論叢クィア01』を受け取った。
まだちゃんと読んでないけど、書評を1冊につき2人の評者が担当するシステムはよいと思う。私がこれまで見てきた学会誌はみな1名ずつだった。2名だと、より多角的な評価が読めそう。(でも、評者を依頼するのが大変だろうなあ)。

01_5 シンポは竹村さん降壇は残念だったけど、パネラー2名でも時間が押していたので、もし3名登壇だったら、かなり慌ただしいものになっていたのではないだろうか。
中村さん、田崎さんともに、暴力と人種に触れていたのが印象的。
後日、もう少し整理してみたい。

総会では、研究倫理に関するガイドラインを策定するかどうかの議論があった。
たとえば1970年代の読者が限定されたミニコミに本名で投稿したレズビアンの記事を、2000年代の研究書がそのまま(本人の意図しないところで、許可なく、)取り上げることが許されるのか。
だが、現実に許可をとるのが難しい場合、研究が萎縮しないか。難しい。

いったん自宅に戻って車をおいてから、懇親会場へ。
狭い店内がギッシリで、たいへんな熱気。
昨年お目にかかった方々と再会できて、ご挨拶。なんだか二度目とは思えなくて楽しかった。情報の確認もさせていただいたり。広島の法学部や九州や大阪からも学部生が来ていた。
初めての方、明日の発表者ともお話できたのは収穫。
自分の勉強の足りないことをつくづく実感させられる。吸収せねば。

2008/11/07

懇親会

授業→卒論ゼミ→研究会(読書会)→留学生懇親会 の日。

4167665034 パーク・ライフ (文春文庫)
吉田 修一
文藝春秋  2004-10

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↑読書会の作品。
芥川賞をとったときに文藝春秋で読んだはずなのだけど、ほとんど記憶になかった。
今回読み返してみて、公園という場と、人体模型・内蔵や鍾乳洞といった内部への関心と、〈ぼく〉と関わる人物たちとの関係がうまく折り合わされた佳作という印象をもった。
レポーターによると、芥川賞選後評では、評価する選者も評価しない選者も「ドラマ性の無さ」をあげていたとのこと。なるほど。

留学生懇親会は、今年は、留学生と学生チューター、教職員で120名の参加。ずいぶん盛況だった。
参加者も楽しそうだったし、準備をしてくださった事務職員の方々の努力のたまもの。
小さな学部だし、手作り感がよい。

2008/11/06

40代の女は何を着ればよいのか?

Cheshire_cat いつもはテキトーに着てるし、お固い服装が必要なわけではないけど、学会や入試(最近は種類も回数も多い)、高校訪問や視察者への対応など、セットアップが必要なこともある。
この10年余り、そうした通勤用のジャケット+スカート、パンツの類は、ほぼ、ナイガイの「ブレッケンリッジ」というブランドで買っていた。
そこそこにきちんと感もあり、ほどほどにカジュアルで、お値段も手頃。
前任校&前の住居に近いアルパーク天満屋に店舗があったので、学校帰りに寄ったり、転勤してからも、年に1度の人間ドックのついでに立ち寄っていた。
試着しなくてもサイズはわかっているから、通販のカタログで購入することもあった。

今年の7月ぐらいのこと、アルパーク天満屋のブレッケンリッジの店舗から、閉店のお知らせのハガキが届いた。
そのときは、ちょっと不便だけど、広島市内の他のデパートにも店舗はあるだろうし、店舗がなければ通販で買えばいいや、と思っていた。

秋近くになって、スーツが必要になった。
ところがいつもは掲載されている通販カタログにも載っていないため、購入できる店をネット検索してみた。
すると、なんと、「ブレッケンリッジ」というブランド自体がなくなっていた。ナイガイが、8月末をもって基幹事業だったレディスウエアから撤退したのだ。ブランドが消失したのだから、店舗閉鎖も、通販カタログに載らないのも当然だ。

経済の悪化がこんなところにまで影響していたとは。
だけど、そうなると、私はいったい何を着ればよいのだろう?

余裕があるときならばゆったりショッピングも楽しいだろうが、時間がないなか、デパートや店舗をうろうろと歩き回って、自分好みの服(というか、ブランド)を探しているヒマはない。
ふだんからファッションに興味があって、リサーチしてる人ならばともかく、急に「いつもの」お気に入りブランドがなくなると、あたふたしてしまう。美容院に行ってあてがわれる雑誌をめくってみても、マダム風か生活感過多か極端で、どうもピンとこない。
そもそも、私たちの世代がターゲットになっていない。もっと若い世代向けの服や雑誌は多いし、もっと上の団塊の世代は層も厚くてマーケットが成立している。
どうも間にあって埋もれている感じ。ホントに、何を着ればいいのだろう?

・・・そんなときに、あたったのが、「40代 フツーのオバサンのファッション大研究!」というサイト。
ここの「百貨店で買える40代ブランド」というリストが実に役に立ちました。

私のようにあまりブランドに詳しくない40代が、10年ぶりに百貨店でお買い物しようという際に、手がかりになるブランド集を作ってみました。

管理人の「またちゃん」さんはライターで、ご自身も、40代の女が何を着たらよいのか迷ってしまうということで、ブログを立ち上げられた様子。運営されている他のブログや、ガイドをしておられるALL ABOUT のシンプルライフの記事を読んで、とても共感できました。

・・ということで、結局、私はこのリストの中からあたりをつけて、無事にスーツを購入。洋服探しの流浪の民にならずにすみました。感謝です。
少しのことにも先達はあらまほしきことなり、、でございまする。

2008/11/05

創立記念日

授業はないけど、会議が二つ。
以前に勤務していた二つの学校では、創立記念日には学校が完全に休みで、教職員も出勤していなかった。
いまの学校は、図書館も生協も開いているし、事務職員の方々も出勤している。ただ授業が行われないだけ。
なぜだろう。みなし公務員だから?

授業がないにもかかわらず、研究室には学生が来ていて、演習や論文の準備をしている。こうした光景も、以前の学校では見られなかった。
(校舎に入れないのだから当然だけど・・)。

.。.:**:.。..。.:**:.。..。.:**:.。..。.:**:.。.。.:**:.。..。.:**:.。..。.:**:.。..。.:**:.。

Photo 広大図書館の担当者から、催事のお知らせをもらっていた。

「佐々木基一文庫展 署名本の魅力~安部公房・三島由紀夫・小林秀雄」
・11月16日(日)まで
・中央図書館 地域・国際交流プラザにて

三島由紀夫の署名は、若い頃はペン書きで、後期に筆書きになった記憶があったのだけど、佐々木基一宛の「仮面の告白」のは筆書きでした。
でも、後期の字体よりはだいぶ若い感じ。

2008/11/04

催し:平和協力への「もう一つの道」研究会

川口さんから、お知らせをいただきました。

平和協力への「もう一つの道」第3回研究会

今週・金曜日(7日)の夕方です。
主に、台湾・中国のセクシュアル・マイノリティに関する現状や文学に関する報告のようで、とても面白そうです。

あいにく、私は、勤務先の留学生懇親会と重なってしまって参加できませんが、興味のある方はぜひとも!

4881465767 原爆文学という問題領域
川口 隆行
創言社  2008-04


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↑川口さんのご高著も。(すみません、ご紹介が遅れて。ご恵贈ありがとうございます!)。

現代能楽集Ⅳ「THE DIVER」

The_diver 『The Diver(ザ・ダイバー)』
  ※英語上演(日本語字幕付)
・2008年09月26日~年10月13日
・シアタートラム
・作・演出:野田秀樹 共同脚本:コリン・ティーバン
・囃子:田中傳左衛門  笛:福原友裕
・出演:野田秀樹、キャサリン・ハンター、グリン・プリチャード、ハリー・ゴストロウ
公式
ロンドン公演

もうずいぶん前なので、「観た」という記録だけ。

キャサリン・ハンターの身体がまるで器であるかのように、源氏物語の女たちが次々に憑衣していく様を目撃した驚き。
もう観劇から1カ月以上になり、日々の生活に追われていても、まだその印象は消えない。
深い水の底を潜っていくように、次々と人の心の深層が、俳優の身体に映しだされていく。
シンプルな舞台の上で、布一枚をひらめかせることで、現代の犯罪者と、夕顔や六条御息所などの源氏の女たちが重ね合わさっていく。
「THE BEE」も(WOWOWでしか観ていない)暴力の連鎖を描いて衝撃的だったが、それ以上に「THE DIVER」の方に揺すぶられた。

能の「海人」や「葵上」が原拠。だが、三島由紀夫の『近代能楽集』の「葵上」が、能の「葵上」とともに、さらに原点の「源氏物語」をも翻案しているように、 「THE DIVER」でも、車争いの挿話が使われるなど、源氏物語自体が大きく入り込んでいる。
公演パンフレットで、野田は、「甘やかす女」と「甘やかされる男」の物語から、「「ニッポン男児」などとイイ気になっている」現代のなんともイヤな男と、「現代の一人の女性が犯した大罪」の物語が生れてきたと書く。野田のみる、昔と今のニッポンのジェンダー模様だろう。
源氏千年紀なんて浅薄な催事とは関係のないところで、より本質的に源氏と現在とが切り結んでいく。

野田秀樹の英語も、何の違和感もない。
20年近く前、野田がアフリカを取材するテレビ番組で、英語で話す子どもたちに自分の英語が通じず、「東大に入ったオレが何で話せないんだ・・」とボヤいていたのに。
ロンドン留学以降の、たゆまぬ努力の結実。

若手の自閉した・あるいは暴力的なだけの芝居には感じられない、劇的世界。
バブル期の遊眠社のころの野田秀樹の世界に、ノスタルジーにも似た愛着を私は抱いている。それは私自身の青春期でもあったから。
しかし、野田が、時代とともに確実に進化して自らの演劇を構築し、フロントランナーでありつづけていることに、身がふるえ、励まされもするのだ。

2008/11/03

連休3日目

Sycamore 娘が、起さなくても自分で早起きしたのは何年ぶり?
明日の朝、自分で起きたらね、それから帰宅した後は・・・・・をする、という約束で、ずっとせがまれていた映画を朝一で見に行く。
(あたしは、パコか、ブタがよかったんだけど・・)。

容疑者Xの献身」。
堤真一のための映画みたいだった。うまい。
トリック自体は、アレを使うんだろうなと匂わされていたけど、最後まではわからず、ソツなく作られていた。

と、映画を観たまではよかったのだが、帰宅後の娘は約束をまったく守らず、冷戦状態。
都合のいいヤツだ。。

夕食のご飯を炊こうとしていると、娘が「私がホットケーキを作る」と言う。ホットケーキは娘の得意技で、この子なりに和解を申し出ているのだろう。主食は任せて、簡単なおかずのみ用意。
雑穀入りのホットケーキミックスで、不思議な味だけど、美味しかった。

連休だし、学校行事や出張もなかったので、ケンカしながらではあったけど、たまっていた授業の予習や研究会・卒論などのテキストを読むことができたのはよかった。
「失われた10年」を悔やみつつ、鈍った頭にカツを入れ、地道にやっていくしかない。

2008/11/02

連休

Kogiku 連休2日目。

昨日のレイクサロンには不参加。
今年のゲストは中山仁さん。「朱雀家の滅亡」や「薔薇と海賊」(や「サインはV」(^_^))についてのお話を伺いたかったなあ。。
2週連続で、ダンナと私の学会等と子どもの行事が重なり、先週、私が仙台へ、今週はダンナが盛岡へ行って、私は居残り。
レイクサロンには皆勤だったはずで行けなかったのは残念だけど、三島文学館のHPにサロンの模様がアップされることを願っています。

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トンデモな歴史認識を得々と開陳して更迭された空幕僚長の懸賞論文を主宰していたのが、APAグループ。ホテル経営が主力とのこと、どこかで聞いたような・・と記憶をたどると、6月に昭和文学会で上京したときに泊まったのが板橋のAPAホテルでした。
妙な本が置いてあった以外は、フツーのホテルだと思っていたのだけど、そんな歴史修正主義な懸賞論文(タイトルが、「真の近現代史観」でっせ)を主催するホテルだと知ってれば宿泊しなかった。

支払った私費が、回り回って300万円の懸賞金のごくごく一部にでもなったかと思うと、腹立たしい。
交通の便だけで選んだのだけど、企業の素性を把握しておかねば、と勉強になった。
「買ってはいけない」リストに掲載決定ですな。

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昨夜、たまたまテレビをつけたら、LGBTの特集をやっていた。
たぶん番組の後半分ぐらいを見ることができたのだと思う。
ふだんほとんどテレビを見ないので、ラッキーだった。

親へのカミングアウト(もはや、どうしても親の立場から見てしまう・・)や、就職に際して、男として活動するか、女として活動するか、といったあたりの葛藤が、リアル。
これだけ理解が進んでいるようにみえても、やはり種々のストレスは存在しつづけている。

当事者ではない人間が関心をもつことは興味本位ととられかねないけれども、三島由紀夫を考える上での、やはり核ではないか。
トランスジェンダーについてもそうだし、先日の学会で、佐藤さんから、三島には自分の身体や命を粗末にする願望があるのではないか、とアドバイスいただいたことが気になっている。LBGTの自殺率の高さなどと関連して。

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Ishida 関連して、先日入手した本のご紹介。まだ読んでいる途中です。

石田仁・編『性同一性障害-ジェンダー・医療・特例法』
御茶の水書房(2800円)

編者の石田仁さんのページに、詳しい紹介があります。
石田さん執筆の「総論」は必読です。
あとは各自の関心に合わせてでしょうが、ダイヤモンド+ベイの論文と、東氏による解説が、使えそう。また、トランスジェンダーが「流行」のようにも感じられる昨今の状況を、当事者のコミュニティでも“なんちゃって”と見なされて、自分が真剣なGIDだと見なされることに強迫観念を抱いているといった鶴田氏の論も興味深い。

---
〔2008.11.8追記〕
アマゾンに出たので、リンクを貼っておきます。

4275008065 性同一性障害 ジェンダー・医療・特例法
御茶の水書房  2008-09

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2008/11/01

新国立劇場『近代能楽集』

Kindaino 新国立劇場『近代能楽集』

・2008年9月25日~10月13日
・新国立劇場
・作:三島由紀夫
・演出:『綾の鼓』前田司郎、『弱法師』深津篤史
・キャスト:
『綾の鼓』綿引勝彦・国広富之・金替康博・奥田洋平・岡野真那美・内田亜希・多岐川裕美・十朱幸代
『弱法師』木村 了・国広富之・鶴田忍・一柳みる・多岐川裕美・十朱幸代
公演概要 ⇒舞台写真

薄れた記憶を呼び起こしつつの、覚書?シリーズ。

『綾の鼓』の舞台を見るのは、2回目。
『綾の鼓』は、戯曲として読むと面白いのだが、なかなか上演されない。
最初に観たのは、昨年亡くなった山口小夜子さんが「華子」を演じた「昴」公演だった。もう18年も前のこと。
『綾の鼓』の華子は、前半の場では、一言も言葉を発しない。後半のセリフにはやや難があったものの、美しく圧倒的な存在感を示していた山口小夜子の華子は、今も印象に残っている。

さて、今公演の特徴は、上手・下手の二つの部屋を全く仕切っていなかったこと。
『綾の鼓』の舞台は、戯曲で次のように設定されている。

中央は街路の中空。両側のビルの三階の向い合わせの窓と看板。
下手は三階の法律事務所。古ぼけた部屋。善意の部屋。真実の部屋。桂の樹の植木鉢がある。
上手は三階の洋裁店。最新流行の部屋。悪意の部屋。虚偽の部屋。大きな姿見がある。

本公演では、二つの部屋を区切ることなく、平舞台のまま使用。セットも、下手に机と桂の鉢、上手に上品なイスとテーブルのセットが置かれるぐらい。
舞台中央奥に大きな垂れ幕がかかり、そこに、「下手は・・・善意の部屋・・。上手は・・・悪意の部屋。・・」云々の説明が書かれていた。
ちょっと言い訳がましい。
二つの部屋があれば、二つの異質な世界のぶつかり合いが可視化されるのだが、なぜ部屋を仕切らなかったのか、その理由が見ていても伝わってこない。善意とか悪意とかいった見やすい対立も表面的なことにすぎないということなのだろうけど、三島の意図した劇的世界を生かしたほうがよかったのではないか。

また、部屋が仕切られていないためか、二つの部屋の人物同士が、お互いに呼びかけあうときにも向かい合わず、観客の方を向いて話すのも違和感があったし、窓を開けるのもパントマイムで、どうしても偽物くさくなってしまったのが難。
それから、最後の鼓は、100回打たれることなく、99回で終わってしまっていたのではないだろうか。
そんな細かいことが気になって、劇の世界に入りきれなかった。

役者の中では、踊りの師匠をやった国広富之が美味しい役柄。ボンボンの薄っぺらい底意地の悪さが滲み出ていた。
十朱幸代は、意外に(といっては失礼だけど)よかったのだけど、でも、たぶん『黒蜥蜴』の緑川夫人のような役が似合うのではないか。

『弱法師』
休憩時間の間に、『綾の鼓』の幾何学模様の敷石のような床板を剥がし、床がカラフルなタイルに変貌。
登場した川島・高安の両夫婦は、黒地に赤・緑・オレンジ・黄の派手なラインの服に、顔は白塗り。
また、この作品でも役者同士は互いに向かい合うことなく、客席に向かって話す。
これらすべてが、単に奇をてらっただけのようで、意味というか、効果がわからなかった。

木村了はよかったと思う。
最後の終末の景色のセリフは、もっとたたみかけるようであってほしかったし、やや一本調子でもあったが、セリフによってイメージを浮かび上がらせる技量があった。
ただ、なぜ『弱法師』だったのか。蜷川演出の鮮やかさとあいまった、藤原竜也のイメージがあまりに濃厚なので、ちょっと気の毒。『邯鄲』あたりがよかったのではないだろうか。

二つの芝居とも、セリフは聞き取りやすかったし、キチンと演じられてはいたのだが、なぜこうした形態での上演なのか、ハッキリとした世界観が感じられなかったところに、もの足りなさを覚えた。

読売
朝日

4101050147 近代能楽集 (新潮文庫)
三島 由紀夫
新潮社  1968-03


by G-Tools

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開場前に時間があったので、新国立劇場の上階にある情報センターに行ってみた。
レパートリーのいくつかや、市販の演劇DVDの映像を、リストのなかから自由に選んでビデオブースで見ることができる仕組み。(無料)。観たかった『屋上庭園』を楽しめました。
バレエやオペラに比べて、演劇の映像本数が少ないが、それは許可がとりにくいためだとか。また、毎日、視聴に通う人もいるらしい。
受付の係の方々もとても親切で、東京で時間が空いたら、また行きたいものです。

ゲキ×シネ「朧の森に棲む鬼」

Oboro 研究会のあと、最終日の上映にすべりこむ。映画館で映画を見るのは、久しぶり。
今回のゲキシネツアーのラインナップのうち、ナマでもゲキシネでも見たことがなかったのは、「朧の森に棲む鬼」だけだったので、間に合ってよかった。

3時間以上の長さだけど、全く飽きさせない、いのうえ歌舞伎のうまさ。
精霊との契約、裏切りの末に王に成り上がるも破滅、と、ストーリーとしては、メタルマクベスに似ているのだが、マクベス夫婦が亡者たちに内面から崩される弱さを持っていたのに対して、今回、染五郎演じるライは、自分以外に信ずる者もいない救いようのない全くの悪人。
真悪人をやらせたら天下一品なのが勘三郎さんだが、あれは愛嬌があるだけに憎めないのだけど、染五郎さんはひたすら凄味がある。それでいて何ともいえない色気のある悪党ぶりが見事。
古田新太や高田聖子はじめ、脇を固める役者陣も達者で、完成度の高い作品だった。
小須田さんが、あんな3枚目だとは。。

ゲキシネは、芝居のもっとも見やすい座席で見るよりも望ましく、引きとアップのバランスや、アングルも理想的。芝居を観た人も楽しめる、という謳い文句はダテではない。
ただ、終わったあと、舞台挨拶する役者の映像を見ると、やっぱり映画(影)に過ぎないと思ってしまうし、役者や他の観客とともに一つの舞台を共有しているという一体感もないのが淋しい。
でも、少なくとも、家でDVDを見るよりはよほどよい。もはやなくてはならない媒体だ。

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    Karajan Spectacular

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    クナッパーツブッシュ/ウィーン・フィル:

    ワーグナー:名演集

    「すばらしい」の一言。夾雑物が何もなく、ワーグナーの音自体が見事に立ち上がってくる。