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2007/08/05

大田洋子と戦後

ETV特集「“屍の街”からの叫び ~被爆作家 大田洋子と戦後~」(2007年8月5日22時~23時)

テレビに何人か存じあげている方が出て、話しているのを見るのは、なかなか不思議な感じがする。
被爆後の何としてでも書かねばという使命感、検閲、アメリカへの怒り、日本に受けいれられないことへの憤り、無力感、そして再び原爆に向き合おうとしたところでの突然の死、……という大田洋子の戦後を、丹念な取材で浮かび上がらせていた。

以前に、林芙美子と対比させながら大田洋子について語ったことがあるのだけれど、私は大田洋子が、ある時期に受けいれられなかったのはジェンダーの側面もあるのだと思う。大田洋子は、「人間襤褸」「半人間」と、あくまで原爆を「人間」の問題として描こうとした。ところが、享受する側はジェンダー化されており、女性作家の冷静な観察とストレートな怒りの表出を忌避した。(たとえれば、「生ましめんかな」の方が、受けいれやすかった)。
そうした見方でみると「屍の街」にも気になる箇所があるのだが、きちんと先行論を調べていないので何とも言えない。

ともかく、こうした報道や、広島に文学館を!市民の会のブックレット刊行(まだ入手していない。あわててお願いしたばかり)などを機に、再評価されるといい。
『大田洋子集』は数年前に復刻されたものの、若い人が読もうと思っても、なかなかテキスト自体が気軽に入手できない、最後に文庫が出たのが十年以上も前、という状態は正常ではないだろう。

4820579231 大田洋子集 (第1巻)
大田 洋子
日本図書センター  2001-11

by G-Tools
4061963287 屍の街 半人間
大田 洋子
講談社  1995-07

by G-Tools
B000J7X31C 草饐―評伝大田洋子 (1981年)
江刺 昭子
大月書店  1981-07

by G-Tools

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コメント

台湾のKawaguchiです。大変ごぶさたしています。
NHK(海外)で式典はみました。ひろしま忌を遠くで静かに偲んでいます。

ETV特集はこちらでは残念ながら見ることかないません。おっしゃるように、大田洋子、せめて文庫で手軽に読めるようにならないものかと私も思っています。「生ましめんかな」は、是非はともかくとして、「母性」で読めてしまう(読まれてしまう)作品ですね。


Kawaguchiさん、いらっしゃいませ。こちらこそ、ご無沙汰しています。
Yさんから、ご本を出版予定だとうかがいました。ご活躍ですね。私もがんばらねば。

ETV特集は、岩崎先生が出られるというウワサを聞きつけまして・・。
ほかに、留学生や江刺さん(そういえば、川口さんと最後にお会いしたのは、江刺さんをお招きしての家族社の会でしたね。台湾に赴任される直前でした。何年前になるのだろう。。)も出ておられました。
文庫で入手できるかどうかは、本当に大きいですね。教員としては、授業で使えるかどうかにもかかってきて。岸田國士もそうですけど、何とか文庫で出てほしいなあと思います。

お会いしたのは2001年の夏。あれから6年経ちましたが、地味に淡々とやってます。広島にも年に一度くらいは行くのですが、不義理ばかり。本は中仕切りとも呼べないコンパクトな内容ですが、上梓しましたらお送りしますので、ぜひご批評ください。

大田洋子の文庫化、こうのさんのマンガのブレイクで、意外と早く実現するかもとも、期待交じりに思っています。

ご謙遜ですね。台湾(とくに台中)は、いまや文学研究の梁山泊ではないですか。

ご本をを上梓されたらお贈りくださるとのこと、ありがとうございます。楽しみにしています。

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