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2007/08/23

村瀬幸浩『性のこと、わが子と話せますか?』

昨日朝、娘は、広島市青少年野外活動センター(野活)が主催する2泊3日キャンプ(うしずアウトドアクラブ)へ出発。
夜、入れ違いに、一週間、京都へ文献調査に行っていたダンナが帰宅。

夏休み中の子どもを相手に、一人で子育てはなかなかしんどい。
土曜も10時~17時までぶっ通しの会議などがあり、実家に子どもを預け、送り迎えをしたりしながら一週間しのいでいたので、ダンナが帰宅してホッとする。
が、同時に、一人の時空間も欲しいよ~、という複雑な気分。敏感に察知したダンナは、「どーせ帰ってこなけりゃいいと思ってるんでしょ・・」と拗ねていた。いやいや、そんなことはないのだよ。

さて、いつもはお昼に食べに出るヒマがないので、持参したものをモソモソ研究室で食べているのだが、今日は食堂へ。ついでに生協に寄って、本を物色。
午後の仕事(レポート採点)を再開する前に、お茶を飲みながら、買った本をペラペラめくる至福。
このうち一冊をご紹介。

4087204049 性のこと、わが子と話せますか? (集英社新書 (0404))
村瀬 幸浩
集英社  2007-08


by G-Tools

うちも、娘が小5。そろそろ色々な徴候もあり、質問にどう答えたらいいのか迷うことも。
何かヒントが得られるかも、と軽い気持ちで手にしたのだけど、読み始めると、ぱらぱらのつもりが一気に読んでしまいました。

小学校低学年まで、小学校3~4年生、小学校5~6年生、中高生、それぞれの発達段階に合わせて、想定される状況や質問などに丁寧に解説を加えていく。
帯にある質問は次のようなもの。

・赤ちゃんってどこから生まれるの?ときかれたら……
・お風呂はいつまで一緒に入る?
・子どもが知らない男性に声をかけられた
・〈合体〉をどう教える?
・月経についてきかれたら……
・息子の部屋にH本が!
・娘が妊娠している!

これだけ見ると、いかにもという感じがするかもしれないけれど、決して安直なQ&A本ではない。
一つ一つの論述の背後に、性をどうとらえたらよいのかや親子関係の構築についてのきちんとした理念があることが実感できるところがよい。
もちろん、長年、性教育に携わった筆者ならではの解答も、なるほどとうならされる。

たとえば、性行為について教えたあと、子どもに「じゃあ、お母さんもセックスしたの?」と聞かれた時にどう答えるか。村瀬氏は、「さあ、いよいよ正念場です。その時の答え方をお教えしましょう。」といい、親の答え方を記し、「どうですか、このセリフ、私が考えに考えぬいてできあがったものです。」と、その意図をひと言ずつ解説していく。
(答えの部分は、あえて引用しません。本屋さんでどうぞ。67ページ~です。)

子どもの次なる質問「じゃあ、お母さん、一回だけ?」(一人っ子の場合、セックスしたのは一回だけかと子どもは思う)にも、解答例を出したあと、村瀬氏は、「ハイ、そこまで。そこまでで大丈夫です。あとは、子どもの前であわてたりしないように、実際に声を出して練習してみることです。」と言う。
そうなんだよね。演劇と教育、なんて話題もあったけど、練習しておかないと、なかなかとっさには言えることではない。親の世代に、性に罪悪感や恥ずかしさの感覚が根強く残っていればなおさら。意識の切替が必要なのだ。

 どうですか、うまくできそうでしょうか? たったこれだけのセリフとはいえ、実際にはなかなか話せるものではありません。まず親や大人が、あらためて性について学び自信をもたなければなりませんし、それを言葉にして表す決意とトレーニングが必要です。

 もちろんその前提にあるのは、子どもへの愛情や、自信をもって生きていく力を与えてやりたいという思いを親がもつことですね。また、こういうやりとりをしても大丈夫だという信頼感が、それまでに親子の間でつくられているかどうかも重要です。(pp.113-114)

子育ては、親である自分育て。子どもの発達段階に合わせて、どのように性を説明していくか、自分はけっこう知っていたつもりでも甘かったと思わされたし、勉強になりました。
保守化とともにセクシュアリティやジェンダーをめぐるバックラッシュが激しく、性教育がどんどんと後退していく現状のなかで、それに抗すべく健闘している好著だと思います。

それにしても、娘ももう少ししたら思春期。いよいよ「正念場」に入っていくのだなあ。怖いような、楽しみなような。

ちなみに、今日買った残りの3冊は以下のとおり。

1906_3 伊東玉美『小野小町』(勉誠出版)



軍神―近代日本が生んだ「英雄」たちの軌跡 (中公新書 1904) 軍神―近代日本が生んだ「英雄」たちの軌跡 (中公新書 1904)
山室 建徳


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「女ことば」はつくられる (未発選書 (第13巻)) 「女ことば」はつくられる (未発選書 (第13巻))
中村 桃子


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Hiraikazukoそして、 帰宅したら、ひろしま女性学研究所の高雄さんが、研究所発行の新刊を贈ってくださっていました。

平井和子 さんの
『「ヒロシマ以後」の広島に生まれて』

ありがとうございます。拝読してから、ゆっくりと。

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コメント

こ、答えが全然浮んできません。
本を覗いてみようかな…。
私に何も質問しないまま、息子たちは25と20になりました。男の子への対応はやっぱり父親のほうが上手なんでしょうか。
そういえば従軍慰安婦問題か何かのときに、この問題に絡む性について夫がサラッと説明したのを聞いたような気がします。

この村瀬さんという方が、昨年勤務校に来られて、講演を聞いたのですが(中・高生対象)、とても良かったです。
村瀬さんの別の本を読みましたが、講演と同様わかりやすくて読みやすかったです。

ひょうげん舎まるちさま:
息子さんたち、性をめぐる多難な時期をうまく乗り切っていかれたのですね。村瀬さんも、同性の親との関係のことを書いておられました。
父親としての夫君から息子さんたちに伝えられたもの、そしてコトバを介さなずとも、まるちさんから伝わったものがたくさんあるのでしょう。

ゆうこさま:
村瀬さんが講演されたのですね。生徒さんたちにも大きな力になったでしょうね。
性教育は、いま理不尽なバッシングにさらされていますが、学校現場ではどうなのでしょう? ゆうこさんのところは大丈夫でしょうけど、公立校などが萎縮してなければいいのですが。

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