「ナヌムの家」
未明に、突然激しい腹痛。嘔吐と下痢で、どうなるかと思いつつ、意識がブラックアウト。今日は一日寝ていた。(多分、賞味期限の切れたグレープフルーツジュースが原因。情けない・・)。
プールに行きたいという娘とクアハウスに行く約束を昨夜していたのだが、駄々もこねずにおとなしくしていたらしい。私をおいて二人で行けばよかったのに、とダンナに言うと、トイレの側で死んだようになっているのを置いて行けるか、だと。いやあ、ちゃんと布団の上で寝ましたよ。しかし、すまぬ、娘よ、再来週、行こうね。
夜に入って起き上がり、おかゆを食べてから、シンポの準備のため、お借りしていたビョン・ヨンジュ監督の「ナヌムの家」のビデオを見る。
撮影は1994年。もう10年以上も前の慰安婦=挺身隊問題が、全く解決していないのにガクゼンとする。死ぬ前に祖国に一度帰りたい、と言っていた武漢の三人は帰ることができたのだろうか。
「恥ずかしい」という気持ちを乗り越えつつ、「死にたい」とも思い、このままでは死ねないとも思い、訴えかけ、日常を送り、そうした、ナヌムの家に住まう六人の今が映されている。スローガンも大切だが、それより絵や歌、踊りにこそ、彼女たちの今の思いがにじみ出ている。
映画の基本姿勢は、問題を過去のことに閉じてしまわない、今なお現在のものだということ。カメラワークも安定していないけど、人によりそう暖かさと、訴えかける強さが印象的だ。
「アジアで女性として生きるということ」という映画のサブタイトルが重い。
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