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2006/02/15

共働き差別条例の提案見送り!

共働き職員などの給与減額条例案、日田市が提案見送り…大分(読売新聞)

 市は今年1月下旬、市職員労組に自発的な2割返上を提案したが、組合側は「憲法などが保障した法の下の平等に違反する」と反発。市が事前に全国市長会の顧問弁護士に相談したところ、「(条例は)地方公務員法13条(平等取り扱いの原則)などに違反し、100%無理」との見解を示したという。

弁護士が「100%無理」って(^_^)・・・まあ、当然ですよね。
とりあえずよかった!

共働きの給与が2割カットなら仕事も2割分はしないよ、と言いたいところだけど、現実には不満たらたらでやらざるをえないので、そんな不健康な労働環境にならなくてめでたいことだ。
市長はじめ市の幹部は猛省してほしい。

それにしても、なぜかこのニュースは気になっていた。
同時期の秋篠宮妃「ご懐妊」ニュースも、皇室典範改正問題とからめられることへの気持ち悪さが相当あったのだけど、それと同じくらい、日田の条例案には今の風潮が象徴されているようで、理屈ではなく感覚的に許せなかった。
個より世帯単位で発想し、(ひいては個より国家という家族国家イデオロギーへ)、それを現実に法的にごり押ししても大丈夫だろうとなめている行政幹部。
・・こんなのを許していては、息苦しくってたまらない。

後期の授業で、吉本ばななの「キッチン」を扱って、同時期の松本侑子「巨食症の明けない夜明け」や増田みず子「シングル・セル」などと比較しながら、個=孤、食、家族、ジェンダーをめぐる問題を考えてみた。
授業後の学生の感想に、「個」という意識は現在では当たり前のように横たわっていて、音楽シーンやグローバリゼーション意識・IT革命後の仮想的共同体意識など、いかに他者とつながりを持つかということに若者の意識はシフトしている、だから今や「個」という発想自体は当たり前すぎて古びて感じる、といったのがあった。

とても面白かったのだけど、でも、どうなんだろ?
当たり前だという今の「個」の質が問題なのではないか。アンデンティティは疑われ、自己が見えにくくなり、単に生きているモノとしての個がバラバラに存在しているだけで、〈かけがえのない私〉の意識がもちにくくなっている。〈かけがえのない大切な私〉の意識のないところに、〈かけがえのない大切なあなた〉の意識は育ちにくい。他者とのつながりについても、復古的な家族・国家への忠誠が求める声ばかりが大きくて、真に成熟した「個」が大切にされている社会ではないような。

「キッチン」を私は全評価しているわけではなく、結局は食を作ることは(みかげはプロの料理人を目指すとはいえ)女性が行なっていて、性別役割分担は自明なうえで他者を癒しているところなど気になる箇所も多い。だけど、個と個の自覚によるつながりや血縁によらない家族関係の模索という点では、その影を秘めた明るさも含めて評価できそうに思う。

なんだか日田の条例から話がそれていっちゃってワケわかんなくなりましたが、ともかく個々の労働の対価として給与を出すのではなく、世帯単位でひっくるめるような悪条例が見送られて、本当によかったと思うのでありますよ。

関連記事⇒共働き差別条例案(2月7日)、共働き差別条例案・その後(2月12日)

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