福島次郎氏死去
福島次郎さん(ふくしま・じろう=作家)が22日、膵臓(すいぞう)がんで死去、76歳。通夜は23日午後7時、葬儀は24日午後2時から熊本市本荘6の2の9の合掌殿島田斎場で。喪主は妹井村市子(いむら・いちこ)さん。自宅は同市萩原町7の47。
「バスタオル」と「蝶のかたみ」で2度、芥川賞候補になった。98年、故三島由紀夫との交際をつづった小説「三島由紀夫―剣と寒紅」を発表。遺族から小説内での手紙の公表が著作権侵害にあたるとして出版差し止めなどを求められ、敗訴した。
出版差し止めが決まり、『三島由紀夫 剣と寒紅』をあわてて購入したことを、昨日のことのように思い起こします。広島の本通り沿いの数軒の本屋ではすべて売り切れでしたが(懐かしの丸善!)、紀伊国屋に残っていて、自分のと公費用と2冊買いました。
おかげで、この本、前任校の図書館にはバッチリ入っています。現在の勤務校には入っていないけど、今でも古書店にはたくさん出回っていて、手頃な価格で入手可能です。
思えば、三島の同性愛伝説を打破しようとした村松剛氏『三島由紀夫の世界』の呪縛が解ける契機となったのが、福島さんのこの本だったのですよね。
熊本日日新聞のサイトに、もうちょっとだけ詳しめの記事が載っています。
⇒訃報 作家・福島次郎氏死去 三島由紀夫親交
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謹んでお悔やみ申し上げます。
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三島由紀夫―剣と寒紅 福島 次郎 文藝春秋 1998-03 by G-Tools |
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