Studio Life「OZ(オズ)」
・2005年4月6日(水)18:30
・アステールプラザ 大ホール
・原作:樹なつみ
・脚本・演出:倉田淳
・出演:笠原浩夫(1019)、山本芳樹(ムトー)、及川健(フィリシア)、高根研一(ネイト)、姜暢雄(1024)、曽世海児(リオン)
⇒Studio Life 公式
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第3次世界大戦の終わりから30年後。局地的な戦乱がつづく世界。天才少女フィシリアは、兄リオンの招待によって、戦いも飢えもない夢の巨大シェルター・オズへと、傭兵ムトーとともに向かおうとする。案内するのは人造人間1019(テン・ナインティーン)。道行は平坦ではなく、そして行き着いたオズも・・。
男優のみの劇団スタジオ・ライフ。
いやー、よかった。
以前見た「Lilies」も大楽(大阪)だったが、役者のセリフまわしがあのときよりも数段上。今回はアクションシーンも多かったが、動きもよかった。男優が女性役をやるので、どうしても学芸会みたくなる箇所もあったけど、ほとんど気にならず、物語世界に入っていけた。
少女マンガが原作。人造人間と人間との境界、人間とは何かという哲学的なテーマも含みもつなかに、アクションやコメディーもあり、上質な演劇作品が舞台上に完成していた。
男優のみという人工的空間がSFの素材にあっていたのかも。10分の休憩入れて3時間以上の舞台だったが、長さを感じさせなかった。
合言葉の場面で、「八丁左回り」なーんていう地元ネタもさりげなーく入れてサービス。
(でも、地元の人間でも知らない(とくに)女性は多かったのか、ウケけてたのは一部。まさか、ほとんどの観客が東京からの遠征組なんて恐ろしい事態だったわけじゃないよな。私の後ろにいた二人組は、東京公演を何度も見て、大阪・広島と遠征しているようなことをしゃべっていた。ライファーさんはすごい。)
東京・大阪はダブルキャスト。だが、笠原1019+山本ムトー+及川フィリシアの組み合わせは、福岡・広島公演のみ。
とくに笠原・山本の二人のかもしだす雰囲気が、2公演のみの臨時的なカップルだとは信じられないぐらいよい。笠原はサイバノイドの人造性と無垢な面とが体現され、何より立ち姿がカッコいい。山本は殺陣の動きがよいし、及川・笠原を相手にしたときのほのかな色気がたまらない。むろん及川フィリシア、高根ネイト+姜1024も、いい感じだった。
東京のあと6都市を回った、この作品。先日の阿佐ヶ谷スパイダースにつづき、またしても先に福岡に行って広島が大楽。
舞台挨拶は写真を撮ってもよいということで(さすが、サービスが売り物の劇団)、いちおう持って行ったデジカメが役にたったですわ。
来年も必ず広島公演をやりますよー、とのことでした。
それにしても、男性観客は1パーセントいたかどうか。女性の年齢層はさまざま。(斜め前には、お母さんに連れられて小1くらいの男の子が来ていた。眠そうにしてたけど、クワガライジャーを見に行こう、とか言われたんだろうな)。
やっぱり、スタジオ・ライフをダンナ同伴で観るわけにはいかないでしょう。私も一人で楽しんで来ました。眼福でございましたわ。
OZ 完全収録版1 樹 なつみ 白泉社 2004-11-05 by G-Tools |
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