日本女性学会の男女共同参画Q&A
日本女性学会が学会ニュースの号外として、『Q&A-男女共同参画をめぐる現在の論点』というのをweb上で公開している。男女共同参画やジェンダーフリーに対してなされる典型的な批判を27とりあげて、Q&A方式で回答を試みたものだ。
著作権は学会内の研究会にあるものの、コピーして自由に利用してよいとのこと。
研究会が模擬的に回答を試みているのは、次のような「批判」だ。
〔批判5〕男女共同参画政策は、鯉のぼりやひな祭りなどの伝統や慣習を破壊するものである。
〔批判8〕男女共同参画は、専業主婦という生き方を軽視し否定している。
〔批判10〕働く女性が増えると出生率が低下する。
〔批判20〕性教育パンフレット『ラブ アンド ボディ』は、中学生に性交渉を奨めている。
〔批判23〕フェミニズムは、個人の問題を、男女間の敵対の問題にすり替えている。
たしかに、ここにあげられている「批判」は、「過激な性教育」なーんてぐあいに誤解・曲解にもとづいてバッシングするときによく聞かれる典型的なもの。(ただ、基本法ができたため、批判勢力も「男女共同参画」には触れず(ホンネでは反対なくせに)、「ジェンダー・フリー」に焦点を絞って批判してきているのが昨今の情勢ではあるが)。さて、みなさんならどのように答えるだろうか?
研究会の回答はここで確認いただくとして、この答えだけが唯一絶対ではないだろう。だが、ジェンダー・フリーやフェミニズムに対して、明らかに曲解した批判をしてくる輩に対して、何と応えてよいのか困ったときに、参考になるだろう。
無料配布なのがまたよい。web上でこんなのを配布しないといけないほど、保守派のバッシングがひどいということだけど。
今の勤務校ではもう女性学の授業は担当していないけど、学生たちと自分たちの回答を作っていく、、という形で授業に使ってみるのも面白そうだ。
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